
会長挨拶
カツオが減っています。高知の沿岸で言えば20年前の半分以下しか取れなくなっています。しかし地球規模の見かけ上は大型の巻き網船が次々投入され南の海の隅々で操業するために、総量はあまり変化がない統計となっています。つまり減りゆく魚をどんどん獲って辻褄があっている状態です。小さい稚魚であろうとお構いなしです。
背景には強欲ともいえる資本の論理と格差にあえぐ南の島国の事情があります。漁業権を買ってまで最新の大型巻き網船で操業する先進国、簡単に獲れる近場の小型魚に頼る島嶼国。枯渇はすぐ目の前に迫っています。
高知カツオ県民会議はこの問題の巨大さと困難を承知しながらも、どうしても座視できず立ち上がりました。
県民会議の願いは、正確な科学的判断に基づく適正な資源管理です。人類の理性を信じ、日本のダシ文化と高知のソウルフードを日本人としていつまでもと、願わずにいられません。
令和元年12月16日
高知カツオ県民会議会長 山崎道生
